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後期高齢者医療制度と扶養控除             

 

 今年4月から始まった後期高齢者医療制度(長寿医療制度)では、75歳以上は同制度の被保険者となる。75歳になった親が健康保険制度の被扶養者から抜けると、税法上の扶養控除が受けられなくなるのではないかと心配する向きもあるようだが、親が一定の所得金額ならば、税法上の扶養親族に変わりないので、確認しておきたい。
 税法上の扶養親族とは「・・・・・・その居住者と生計を一にするもののうち、合計所得金額が38万円以下である者」をいう(所法2@34ほか)。例えば、扶養親族に給与収入がある場合、103円以下ならば給与所得控除65万円を差し引いた所得金額が38万円なので、一般の扶養控除である38万円を控除できる。70歳以上の場合は老人扶養親族に当たり、控除額は48万円となる。
 公的年金収入だけの高齢者の場合、収入金額から公的年金等控除額を控除した所得金額が38万円以下であればよい。65歳以上の場合、年金収入が330万円未満ならば、控除額は120万円となる。逆算すると、75歳以上は年金収入が158万円以下の場合に扶養控除ができる。ここでは、あくまで天引きされる前の年金収入なので注意したい。いずれにせよ、親が後期高齢者医療制度の被保険者になったとしても、合計所得金額が38万円以下であれば、税法上の扶養控除を受けられるというわけだ。
 ただ、所得金額とは総合課税の対象である合計所得金額で、雑所得や給与所得、一時所得等があれば、それらを足し合わせたもの。たまたま資産の譲渡所得があったり、生命保険金等の一時所得があったりして合計所得金額が38万円を超えた場合は、税法上の扶養親族に該当しないので注意が必要だ。
 なお、健康保険や厚生年金保険、介護保険の社会保険料を決める際の標準報酬月額は、所得金額ではなく、あくまで収入金額が基準だ。税法上の所得金額ではないので気をつけたい。
  

           

 
                                 税務通信平成20年6月9日号より










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