平成14年度の主な税制改正

 

T 法人税

1.受取配当等の益金不算入

@ 特定利子に係る措置が廃止された。

A 一般株式等の受取配当等の益金不算入割合が80%から50%に引き下げられた。ただし、中小法人及協同組合等については、平成14年度を70%、平成15年度を60%とする経過措置がとられる。

     B 特定株式等(配当確定日以前6ヶ月以上、発行済株式数25%以上保有株式等)については、100%益金不算入が継続される。

 

    (注)上記の措置は、平成14年4月1日以後に開始する事業年度から適用。

 

   2.退職給与引当金の廃止

      退職給与引当金制度が廃止され、平成14年度4月1日以後に開始する事業年度より、退職給与引当金の繰入ができなくなった。廃止前の退職給与引当金勘定の金額については、4年間又は10年間で取り崩すことになる。

 

   3.試験研究費の額が増加した場合等の法人税額の特別控除額適用期限の延長

      中小企業者等の特別税額控除割合を10%とする措置の適用期限が1年延長(平成15年3月31日までに開始する事業年度)された。

 

   4.中小企業投資促進税制の拡充

      平成14年4月1日以後取得等分より、機械装置の取得価額の最低限度が160万円(改正前230万円)に、リース費用総額の最低限度が210万円(改正前300万円)にそれぞれ引き下げられた上、その適用期限が2年延長(平成16年3月31日までに開始する事業年度)された。

 

   5.交際費等の損金不算入制度の定額控除限度額の引き上げ

      資本金1,000万円超5,000万円以下の法人にかかる定額控除限度額が年400万円(改正前300万円)に引き上げられた。

 

   6.中小企業者等に対する同族会社の留保金課税の軽減

     @ 中小法人(資本金1億円以下)に係る課税留保金額に対する税額については、2年間の措置として、その5%に相当する金額が軽減されることとなった。

     A 中小企業者等に対する同族会社の特別税率の不適用措置について、中小企業の創造的事業活動の促進に関する臨時措置法の中小企業者に該当する法人で、前事業年度の損金の額に算入される試験研究費の額及び開発費の額の合計額の収入金額に対する割合が3%を超えるものを対象に加えた上で、その適用期限が2年延長(平成16年3月31日までに開始する事業年度)された。

 

   7.欠損金の繰戻しによる還付の不適用

      欠損金の繰戻しによる還付の不適用措置並びに中小企業者の設立後5年間に生じた欠損金額及び中小企業経営革新支援法の承認経営革新計画に従って経営革新のための事業を行う中小企業者の欠損金に係る適用除外措置の適用期限が2年延長(平成16年3月31日までに開始する事業年度)された。

 

   8.使途秘匿金がある場合の課税の特例

      使途秘匿金がある場合の課税の特例措置の適用期限が2年延長(平成16年3月31日までに開始する事業年度)された。

 

 

U 所得税

   1.確定申告を要しない上場株式等の譲渡による所得の新設

      平成15年1月1日以後、居住者等が、証券会社に一定要件を満たす特定口座を設定し、当該特定口座において、特定口座内上場株式等の譲渡した場合、又は信用取引による上場株式等の譲渡をした場合で、その譲渡代金の支払の際、一定の方法により計算をした差益について、15%の税率による所得税を徴収されている場合には、その年分の株式等の譲渡に係る譲渡所得等につき確定申告する時は、当該特定口座内上場株式等の譲渡に係る譲渡所得等の金額を除外して確定申告ができることとされた。

 

   2.住宅ローン減税の対象範囲の拡充

      平成14年4月1日以後に自分の居住の用に供する場合、住宅ローン減税の対象となる増改築等の範囲に、地震に対する安全基準に適合する一定の修繕または模様替えが加えられた。

 

   3.障害者等の少額公債の利子の非課税

      平成18年1月1日以後、老人等の少額貯蓄非課税制度(老人等マル優制度)は、同制度の適用対象者とされている障害者等(身体障害者手帳の交付を受けている者、遺族基礎年金受給者である被保険者の妻、寡婦年金受給者等)に対する少額貯蓄非課税制度に改組された。

 

   4.ストックオプション税制の拡充

     @ 適用対象者の範囲に、新株予約権の付与決議のあった株式会社が発行済株式(議決権のあるものに限る)又は出資の総数の50%超の株式(議決権のあるものに限る)を直接又は間接に保有する関係にある法人の取締役又は使用人である個人(付与決議のあった株式会社の大口株主及びその特別関係者を除く)が加えられた。

     A その年における新株予約権の行使に係る権利行使額の限度額が1,200万円(改正前1,000万円)に引き上げられた。

 

    (注)上記2つの措置は、平成14年4月1日以後の特別決議による付与分から適用。

 

   

V 相続税

   特定事業用資産についての相続税の課税価格の計算の特例の創設

   (1)一定の個人が相続又は遺贈により取得した特定事業用資産(下記@又はA)でこの特例の適用を受けることを選択したものを相続開始時から申告期限まで引き続き有している場合の相続税の課税価格の計算については、その課税価額にそれぞれ以下の割合を乗じた額を減額する特例制度が創設された。

     @特定同族会社株式等…10%

       特定同族会社株式等とは当該株式等に係る法人の発行済株式数の総数等の3分の1に達するまでの部分等で、その価額が3億円以下の部分をいう。

     A特定森林施業計画対象山林…5%

       特定森林施業計画対象山林とは、被相続人が作成した森林施業計画に基づき相続人が申告期限まで施業を行っている場合の当該森林施業計画区域内の立木又は土地をいう。

 

   (2)本特例を選択した場合には、小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例は適用されない。

 

(注)上記2つの措置は、平成14年4月1日以後の相続又は遺贈から適用。

 





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