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在職老齢年金制度と基準額の引上げ

 

    

 令和7年6月に成立・公布された年金制度改革法に基づき、今年4月から新たな在職老齢年金制度の適用がスタートする(No3852、3856)。給与収入を得ながら年金を受給する場合に、年金額が減額される基準額が「月65万円」に引き上げられる。
 年齢が65歳以上になると、原則として国民年金から支給される@老齢基礎年金と、厚生年金から支給されるA老齢厚生年金を受給できるようになる。65歳以上の者が給与収入を得ている場合、基準額が一定額を超えると在職老齢年金制度の対象となり、A老齢厚生年金のうち基準額の超過部分の半額に相当する額が減額 (支給停止)される。支給停止額の計算は月額単位で行われ、@老齢基礎年金の受給額は支給停止の対象とならない。
 ここでの基準額とは、給与、賞与等の月額(総報酬月額相当額)と、受給する老齢厚生年金の基本月額の合計額を指す。在職老齢年金制度の対象となる基準額は、令和8年3月まで「月51万円」であるところ、年金制度改革法に基づき、令和8年4月からは「月65万円(令和8年度)」に引き上げられる(厚生年金保険法46B)。
 例えば、給与等が月46万円、老齢厚生年金の受給額が月10万円でその合計額が“月56万円” の場合、令和8年3月までは基準額「月51万円」を超える(月51万円<月56万円)ため、在職老齢年金制度の対象として、超過額5万円の半額である2万5,000円が支給停止となる。つまり、老齢厚生年金の受給額は、本来の月10万円から月7万5,000円に減額される。
 一方、令和8年4月からは基準額「月65万円」を超えない (月65万円>月56万円)ため、 同制度の対象とはならず、老齢厚生年金の受給額は月10万円から減額されない。さらに、給与等が最大で月55万円(月9万円増加) に昇給したとしても基準額を超えることはなく、同制度の対象とはならない。
 なお、令和8年度税制改正では、同制度の見直しを踏まえて、令和9年分の所得税から、給与所得控除額と公的年金等控除額の合計額の上限を280万円とする予定だ (No.3889)。
 

 
 


税務通信令和8年3月2日号より










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